ドナ・グラシア

ドナ・グラシア（DONA GRACIA）生誕500周年記念
2010年（ユダヤ歴5771年）国家メダル

彼女のヘブライ語の名前はハンナ・ナシ（Hanna Nasi）、またの名をドナ・グラシア・メンデス・ナシ夫人と呼ばれるこの女性は、1510年にポルトガルのリスボンにある、マラーノ家に生まれました。40代で未亡人になった後、一転彼女は世界で最も裕福な女性の一人となり、船の艦隊の所有者や、世界で二番目に大きい銀行であるメンデス銀行のオーナーになりました。銀行業界および国際取引において有名になり、彼女は王にさえ認められる存在となったのです。

彼女は自身の国際的なコネクションや富を使って、異端審問から危害を加える力を奪いマラーノの仲間たちを助け、支えることに彼女の人生を捧げました。計り知れない勇気を身をもって示した彼女は、家族全員でユダヤ教に改宗しました。
ラディーノ語で印刷された世界初の聖書である、フェラーラの聖書は、ドナ・グラシアによって資金提供されたものです。彼女を賞して、出版社は彼女に聖書を捧げ、その第一刷を彼女に贈りました。

オスマン家とスレイマン1世の下で、彼女は世界のユダヤ人コミュニティと、マラーノのコミュニティを代表して精力的に働き、ラビ　ジョゼフ・カロ（ユダヤ法のコードの著者）を含む、最も著名なユダヤの賢人を支持しました。
彼女の強力な影響力で、エレツ・イスラエルにいるユダヤ人たちのために、自治権を獲得することに成功しました。彼女はスルターンに励まされながら、この国を追放されたユダヤ人にとっての「ふるさと」を造るために、サンヘドリンの古代都市　ティベリアスの再建を始めました。
ドナ・グラシアは、このようにしてユダヤ民族の故国への帰還の道を開拓したのです。

2000年には、彼女の追悼として「ドナ・グラシアの家」博物館がティベリアスに設立されました。

ドナ・グラシア生誕500周年を記念して、特別なイスラエル国家記念メダルが発行されています。

メダル詳細

表面：ドナ・グラシアがティベリアに向いている図。 彼女のユダヤ人たちへの輝く将来に対する決意の象徴。ティベリアの壁とも呼ばれるフェラーラ聖書（彼女の命令下で再建され、1568年に発足したので、ドナ・グラシアの壁とも呼ばれています）。
そして、ティベリア地方特有のヤシの木、スルタンの判、スレイマン1世、それからドナ・グラシアが購入したティベリアや周辺の権威、インドやアメリカに航海していた彼女の所有していた船舶。
この船舶の帆には、出身地であるポルトガルを表すPという文字と、ポルトガルで異端審問が始まった際に行った、アントウェルペンを表すAという文字が刻印されています。

裏面：ドナ・グラシアのイスタンブールの宮殿の玄関口を彷彿とさせる、ティベリアの「ドナ・グラシアの家」博物館兼ホテルの入り口にある芸術的な扉。ドナ・グラシアの協会の育成を目的とした、家の中で女性のリーダーシップについての詩歌。

エッジ：ドナ・グラシアの永年（1510年 - 1569年）、イスラエル国章、金属、シリアルナンバー。

デザイナー：ミハール・ハマイ（Michal Hamawi）、ズヴィ・スハイク（Zvi Schaick）指揮

彫刻：アメリカ合衆国造幣局

鋳造：
銀・銅メダル：アメリカ合衆国造幣局 
金メダル：聖地造幣局