ベルヂチエのラビ　レビ・イツハク

ベルヂチエのラビ　レビ・イツハク（1740年-1810年）
2010年（ユダヤ暦5771年）公式メダル
「ユダヤの賢人」シリーズ　第5次

ベルヂチエのラビ　レビ・イツハク（Rabbi Levi Yitzchak of Berditchev）は、ハシディズム運動の偉大な指導者の一人でした。
 ルブリンの予見者は、「私は毎日、ラビ　レビ・イツハクの魂を世界に送ってくださった全能者に、感謝する時間をつくっています」という言葉で知られています。
ラビ　レビ・イツハクは思慮深く経験に富んだ賢人として、何千人もの生徒に影響を与えた人物で、大衆を感情的に動かす熱心な祈りのリーダーであり、そしてユダヤ人の「弁護人」のような人物でもありました。

彼は1740年にガリシアのホシャコフで誕生し、当時ユダヤ高等裁判所の長だったメイヤー・ラビの元で、トーラーを学びました。彼はポーランドのルバルトゥフにある、裕福なラビ イスラエル・ペレツの娘と結婚し、そこでシュルハーンアルー（Shulhan Aruch)（ユダヤ法のコードの本）に関する勉強を、ペリメガディム（Peri Megadim）の解説の著者であるラビ　ジョセフ・テオミム（Rabbi Joseph Teomim）と共に研究を続けました。

近くのリッチワルは、ラビ　サムエル・シュメルケ・ホロヴィッツ（Rebbe Samuel Shmelke Horowitz）がラビを務めていました。
レビ・イツハクは彼と一緒に、バアル・シェム・トブ（Baal Shem Tov）の後継者であるメジレチ（Mezhirech)のマギッド（伝道者）の元へ行きました。彼はマギッドの下で勉強し、彼の生徒たちの親密な輪の中に加わっていきました。
後に、レビ・イツハク自身がリッチワルのラビとなり、その後はゼレチアウ（Zelechow）とピンスク（Pinsk）でもラビになりました。これらの町にいる間、彼はハシディズムに反対したミタナグディーム（Mitnagdim）たちに苦しみました。

レビ・イツハクは、ウクライナ中央部にあるベルヂチエのラビとして特に有名ですが、1785年から亡くなるまでの間、ユダヤ人の「弁護人」としてもよく知られています。
彼は、ポーランドの中心部やリトアニア、そしてウクライナでハシディズムの創始者の一人として尊敬されています。熱心且つ献身的に祈ることの必要性については、彼の作品「ケヅシャーツ・レビ（Kedushat Levi）」で、この本はハシディズムの考えに関するクラシックなコレクションで、彼の基本的な原則の一つである、熱心にそして献身的に祈る必要性について書かれている作品です。
お祈りを捧げている間ラビ　レビ・イツハクは、神への献身的なデモンストレーションである、エクスタシーの中へと飛び込んでいくことでしょう。

彼は祈りの中でユダヤ人の功徳を神に語り、道徳的基準と献身を称えているのです。
彼の弁護士業は、人々の本質や、ユダヤ人のユニークな倫理的価値に対して、彼の深い理解に基づいたものでした。
「ユダヤ人のことを悪く言う権利は誰にもなく、むしろ彼らの功徳の話だけを語れる者はいるでしょう。…ユダヤ人の義を擁護する人だけが、リーダーになる価値があるのです」。（ケヅシャーツ・レビより）

ラビ　レビ・イツハクが持っている人々への愛と、創造主への強い信仰心は他の模範となり、彼は多くのヘブライ語の文学作品の、インスピレーションの源なのです。

彼の生誕200周年を記念し、彼の名誉を讃え公式メダルが発行されます。
ラビ　レビ・イツハクは、タッリート（礼拝用ショール）に包まれた姿で、創造主の最愛の子供たちへの慈悲を祈る姿がメダルに表現されています。手前には、ベルヂチエ・シュテーテル（Berditchev Shtetl）の典型的な建物が描かれています。

メダル詳細

表面：ラビ　レビ・イツハクは、タッリート（礼拝用ショール）に包まれた姿で、創造主の最愛の子供たちへの慈悲を祈る姿。 最前面には、ベルヂチエ・シュテーテル（Berditchev Shtetl）の典型的な建物、そして国境周辺には、「ユダヤ人の功徳のみぞ語ることができる」とヘブライ語で表記。

裏面：当シリーズの全てのメダルに共通して、ユダヤの賢人たちが生み出した知恵と神聖さを表しています。

エッジ：
銅メダル：ギザ縁
銀・金メダル：平滑縁

デザイナー：アハローン・シェボー（Aharon Shevo）

彫刻：ルーマニア（Romania）

鋳造：
金メダル：イスラエルコイン・メダル公団 （ICMC）造幣局
銀・銅メダル：ルーマニア