獅子の洞窟に投げ込まれたダニエル

2012年（ユダヤ歴5772年）獅子の洞窟に投げ込まれたダニエル
「聖書美術」シリーズ　第17次
イスラエル銀行発行法定通貨

聖書の物語ダニエル書は信仰・忠誠心・勇敢さを著した素晴らしい物語です。
ダニエルは紀元前586年にエルサレムの第一神殿が破壊される以前、出生地であるイスラエルの地にあった自身の家から追放された高貴な家系のハンサムで賢い少年でした。彼はバビロンのネブカドネザル王の宮殿で育ち、王のお気に入りとなります。その後、王の見た夢の謎を解き明かしたことで、彼は王の賢人となりバビロン王国の長官に任命されました。

ネブカドネザル王が亡くなると、息子のベルシャザルが王位を継承しました。ある夜、ベルシャザルは千人もの人々を招いて大宴会を催します（ダニエル書第５章）。ぶどう酒を大量に飲んだ後、彼の父親がエルサレムの神殿から奪って来た器を持ってくるように命じ、それらの器を使いました。その瞬間、人間の手の指が現われ、壁に何かを書き始めました。ダニエルを除き誰一人としてその言葉が何を意味するかを理解することができませんでした。ダニエルだけが壁に書いたことの意味を読んで説明することができました。「メネ、メネ、テケル、ウパルシン」という言葉の内容はバビロニア帝国の終わりとペルシャとモダイによる征服を意味していたのです。その夜の内にベルシャザルは殺され、メディヤ人ダリヨスが国の統治権を得ます。彼の前任者のように、帝国の唯一相談役の長官としてダニエルを任命しました。

ダニエルの出世を快く思わない者たちが、ダニエルを陥れるため
王に発布させた禁令は、「三十日間、王を差し置いて他の人間や神に願い事をする者があれば、獅子の洞窟に投げ込まれる」というものでした。ダニエルは神に忠実であり続け、いつも通り日に三度の祈りを神にささげていると、彼のライバル達は王の前で彼を中傷します。ダニエルに愛情のあった王でしたが、仕方なく彼を獅子の洞窟に投げ込みました。
その夜王は眠れずに過ごし、夜が明けると、急いでダニエルの様子を見に獅子の洞窟へ行きました。ダニエルがどう猛な獅子に危害を加えらることなく洞窟にいたことを王は安堵し喜びます。ダニエルの信仰と忠誠心により神に報われたのでした。王はダニエルの神を賞賛し、彼が崇められることになっていると宣言しました。王は命令を下して、ダニエルを陥れようとした者たちを引き出させ、獅子の洞窟に投げ込ませると、すぐに獅子の餌食となりました。ダニエルは引き続きメディヤ人ダリヨスの役員として仕え、その後ペルシアの王のキュロス王に仕えた。

コイン詳細

表面：額面、英語・へブライ語・アラビア語で「イスラエル」、発行年、イスラエル国章、空腹で唸るライオン。

裏面：獅子の洞窟で神へ祈りを捧げるダニエル、危害を与えない２匹のどう猛な獅子。

エッジ：
銀貨プルーフライク：平滑縁
金・銀貨プルーフ：ギザ縁

ミントマーク：
銀貨プルーフライク：ダビデの星
金・銀貨プルーフ：ヘブライ語で「MEM」

デザイナー：アハローン・シェボー（Aharon Shevo）

彫刻：エド・ルウェレン（Ed Llewellen）

鋳造：王立オランダ造幣局