サウル王 のためにダビデ が竪琴を奏でる

サウル王のためにダビデが竪琴を奏でる
2013年（ユダヤ歴5774年）「聖書美術」コイン
「聖書美術」シリーズ　第18次

サウル王のためにダビデが竪琴を奏でる、王位を失った彼を癒している姿は、サムエル記上のサウルの繁栄と衰退を表しています。

審判の際は、ペリシテ人はイスラエルの人々にとって常に脅威であったため、預言者サムエル（Samuel）をに王を即位させるよう求めました。そしてベンジャミンの部族のキーシ（Qish）の子供であるサウルが選ばれました。「若くて麗しく、イスラエルの人々のうちに彼よりも麗しい人はなく、民のだれよりも肩から上、背が高かった」 (サムエル記上 9:2) 。

サウルの王権は2年間続き、ペリシテ人との戦争によって崩落しました。 これに加えて、彼はサムエルを通して神にアマレク（Amalek）に対して戦争をするように命じられましたサウルは、王としての権威を行使する代わりに、アマレクを慈悲を抱く人々に耳を傾けました。 しかしこれが神の命令に背いたとみなされ、神はサムエルにサウルの王権を奪うように命じました。

サムエルはその後、ベツレヘーマイツ（Bethlehemite）のジェシー（Jesse）の子供達の中から王を命じるよう遣わされました。 ジェシーはサムエルより先に彼の息子たち連れて行きましたが、そのうちの何人もが神により王位にはふさわしくないと考えられました。 そして彼は一番下の息子、羊飼いのダビデを連れてゆきました。「彼は血色のよい、目のきれいな、姿の美しい人であった」主は言われた、「立ってこれに油をそそげ。これがその人である」（サムエル記上 16:12）。

その日より、神の意志はサウルを離れダビデに渡されました。サウルは悪霊に苦しめられました。サウルのしもべは彼を助けるために、誰か彼を上手に解放してくれる人を探すよう頼みました。 まだ王になることを知られていなかったジェシーの息子、ダビデは、サウルの前に連れて行かれました。 デービッドは優しくハープを弾き、サウルを憂鬱な気持ちから解放しました。

コインには、王座に座りながらも王冠を外し、王位を失ったサウルの失望を描いた背景と、若い羊飼いのダビデが王座を授かる未来を知らぬまま、サウルを癒すべくハープを弾く一面が描かれています。

コイン詳細

表面：額面、イスラエル国のエンブレム、英語、ヘブライ語、アラビア語での「イスラエル」の表記、鋳造年、ミントマークとデービッドのハープの模様、境界線には「サウル王のためにダビデがを奏でる」の英語、ヘブライ語、アラビア語の表記。

裏面：サウル王のためにダビデが竪琴を奏でる。王位を描かれた失意のサウルが背景に描かれ、これから王となる若い羊飼いのダビデが前面に彫刻で描かれています。

エッジ：
銀貨プルーフライク：平滑縁
金・銀貨プルーフ：ギザ縁

ミントマーク：
銀貨プルーフライク：ダビデの星
金・銀貨プルーフ：ヘブライ語で「MEM」

デザイナー：
表面：ギデオン・ケーイフ（Gideon Keich）
裏面：メイヤー・エシェル（Meir Eshel）

彫刻：ティダール・ダガン（Tidhar Dagan）

鋳造：ノルウェー造幣局